光然の高野山修行日記 ・九 中半

食事後に編み笠、頭陀袋、飲料水の配布。日直は普段なら昼過ぎにする仏飯と茶器の回収を出発するまでに終える必要がある。空模様が怪しいので戸締りも併せて確認。忙しい。
八時:学院前に停められたバスに乗り高野山駅へ。ケーブルカーを経由して、電車で九度山へ向かう。程よい温かさの車内の振動と早起きが相まり眠気がすさまじい。

九時過ぎ:九度山に到着。

散会場所へ向かうためら七十名近くが走るので、駅から町中へ降りる歩道橋がゆらゆら揺れる。散会場所に到着後、私を含めた班員八名を三組に分けて割り当てられた地区で托鉢開始。

托鉢行はどのうよに行われるか、説明をさせて頂きます。
皆様も一度は街角に立ち、鉄鉢を片手にお経を唱えていらっしゃる僧侶を見かけられた事があると思いますが、専修学院での托鉢行はそれとは形を異にしています。

各家庭やお店に訪問し、在宅、留守を問わずにそれぞれの玄関先もしくは店先でお経をお唱えさせて頂くようになっていました。

もちろん、僧侶の訪問を望まれない方もいらっしゃいますので、その場所は事前に地図で訪問しないようチェックが入っているので安心です。

お経の次第は、「開経偈、般若心経、不動真言、大師宝号、光明真言、廻向」となっており、こうして書くと何でもないようですが、錫杖を振りながら家を隅々まで声が届くようお唱えする事は中々体力が必要とされます。

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